ロマンス小説感想日記

ロマンス&ミステリー小説感想日記

海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

ワニの町へ来たスパイ ジャナ・デリオン

 笑えるのが読みたかったので、評判良さそうなこの作品を読んでみた。本国ではすでに13作目まで出ている人気シリーズらしい。割と面白かったのでロマンスじゃないけど感想を書いておくことに。

 コージーミステリーも一時期たくさん読んでいたけれど、本当に面白いものにはなかなか出会えなかった。これは結構笑えて、まあまあいい線いってると思う。ユーモアミステリー系だと、ジャネット・イヴァノヴィッチに及ばずとも遠からずという感じかな。でもイヴァノヴィッチのステファニー・プラムのシリーズはステフとモレリとレンジャーの微妙な三角関係がうまい具合に書かれてて、毎回気になって読まずにいられなかったけど、ジャナ・デリオンの今作はロマンスの要素はあまりなかった。この作者も多くの女流作家の例に漏れず、以前はロマンスも書いていたみたいだけど。

 ヒロインはCIAの工作員で、任務に失敗して命を狙われる羽目になり、素性を隠してルイジアナの田舎町に身を潜めるのだけど、そこでまた事件に巻き込まれて・・というお話。これまで暗殺やら非情な任務を黙々とこなしてきたハードボイルドなヒロインが、陰で町を操っているという威勢のいい婦人会のおばあちゃんたちに振り回されて、ぶつくさ言いながらも一緒に事件を捜査する。まだ1作目だから、この先もっとキャラが立ってきたら、さらに面白くなるかも。元軍人の保安官助手がヒロインのロマンスの相手になりそうな気がする。ステファニー・プラムのシリーズが大好きだったので、つい比べてしまうけど、あのシリーズも最初はハードボイルドな雰囲気が少しあったのよね。でもだんだんはっちゃけてユーモア炸裂していったので、ジャナ・デリオンも今後に期待したいわね。

ワニの町へ来たスパイ (創元推理文庫)

ワニの町へ来たスパイ (創元推理文庫)

  • 作者: ジャナ・デリオン,島村浩子
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2017/12/11
  • メディア: 文庫
Louisiana Longshot (A Miss Fortune Mystery, Book 1)

Louisiana Longshot (A Miss Fortune Mystery, Book 1)

  • 作者: Jana DeLeon
  • 出版社/メーカー: Jana DeLeon
  • 発売日: 2013/12/17
  • メディア: Kindle

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