ロマンス小説感想日記

ロマンス&ミステリー小説感想日記

海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

ふたりの愛をたしかめて クリスティン・アシュリー

 待ってました!クリスティン・アシュリー。やっぱりこの作者は会話の面白さが抜群で、最近の作家の中では頭一つ抜けてる。今作はDream Man シリーズの2作目。このシリーズ、1→3→2の順で翻訳が出たから、どうして順番通りに出さないのか不思議に思っていたんだけど、読んでみて、ヒーロー45歳、ヒロイン43歳というロマンス小説らしからぬ高めの年齢が読者にウケるかわからなかったから、出版を後回しにしたのかなと思った。まあ、普通ならこの年代だと、落ち着いたダンディーな魅力のヒーローと、酸いも甘いも噛み分けたヒロインの(ややときめきの足りない)大人のロマンスみたいになるんじゃないかと思うけど、この作者の場合はいつもどおり、ワイルドでエネルギッシュなヒーローと純粋で可愛いヒロインのロマンスで、実際、年齢が書いてあるところを読むまでは、30代くらいのカップルだと思ってた。だから、むしろ設定より10歳くらい差し引いて、35歳と33歳に変換して読んだほうが違和感ないと思うわ。

 ヒーローはワイルドだけどヒロインにぞっこん惚れ込んでて、とっても素敵。強引だけど優しくて、ヒロインが“私の夢の男”っていうのも納得。こんな45歳ならケーキ屋でナンパされてもOK!って感じ。ヒロインもまた優しくて可愛くて、ヒーローのためにセクシーな寝間着を買ったりするのが微笑ましい。40代のカップルに、こんなにときめくと思わなかったけど、この作者が書けば、ここまで甘~いロマンスになるのね。

 このシリーズは一応サスペンスの要素も盛り込まれてるけど、今作はサスペンスはかなり少な目で、どちらかというと家族ドラマみたいな内容だったわね。ヒーローもヒロインもバツイチで、お互い元配偶者がとんでもない人で問題を起こして二人の仲を邪魔するし、ヒーローの家族もまた色々問題を抱えていて大変なんだけど、そういう問題を乗り越えていくエピソードにほっこりさせられる。ユーモア交じりに書かれてて笑えるんだけど心温まるのが良いのよね。まあ、自分はロマサス好きなんで、もうちょっとサスペンス要素が多めでも良かったけど。

 これの前に出た「愛の夜明けを二人で」がかなり面白かったので、後回しにされた今作はどうかなあと思ってたけど、期待を裏切らない面白さだった。次作も楽しみだな~。 

ふたりの愛をたしかめて (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション(ロマンス・コレクション))

ふたりの愛をたしかめて (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション(ロマンス・コレクション))

  • 作者: クリスティン・アシュリー,高里ひろ
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2019/02/21
  • メディア: 文庫
Wild Man (The Dream Man Series Book 2) (English Edition)

Wild Man (The Dream Man Series Book 2) (English Edition)

  • 作者: Kristen Ashley
  • 発売日: 2011/10/04
  • メディア: Kindle

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