ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

公爵と物言わぬ花 ミーガン・フランプトン

 Dukes Behaving Badly, シリーズ2作目。全5作のシリーズのうち3作目まで翻訳が出ていて、あらすじを見て2作目が一番面白そうだったので1作目は飛ばしてこちらを読むことに。章の合間に、“謎の貴婦人”による小説の抜粋が挟まれていて、エリザベス・ホイトの真似みたい。でも間に挟むにはちょっと長すぎて読むのが煩わしく感じた。ついでに表紙がサブリナ・ジェフリーズ風で、扶桑社の真似みたい。まあ表紙のデザインは日本の出版社が勝手に決めたんだろうけど、作風はジェフリーズと全然違うのに、なぜ表紙を似せたんだろう。

 内容はというと、祖先が重婚していたことが明らかになって爵位の相続権に狂いが生じ、突然公爵になったヒーローと、絶世の美女で公爵夫人になるべく厳しく育てられ、両親が公爵との婚約をお膳立てしていたけど、相手の男性が爵位を剥奪され、代わりにその位に就いたヒーローに嫁ぐことになったヒロイン。相手を良く知らないまま結婚した2人が少しずつ愛を育んでいくお話。

 Dukes Behaving Badlyというシリーズだからか、初っ端からヒーローが快楽の館(!)で遊んでるシーンだったので度肝を抜かれたけど、素行が悪いのは最初だけだった。放蕩者という設定だからひねくれた性格かと思いきや、責任感もあり結婚というものを真剣にとらえていて、すごく真面目な良い人。結婚すると決めた時点で自主的に品行方正になっていて、ヒロインを大切に扱い、結婚がうまくいくように心を砕いている。ヒロインは厳しく育てられたせいで、自分の意見を主張することもなく、感情を表に出すこともせず、いつも自分を押し殺していて、ヒーローにもなかなか気持ちを伝えられない。二人とも相手を思っているけど、すれ違ってばかりでもどかしい。ヒーローの爵位の件で、元の公爵と何か騒動があるかと思ったけど、たいした事件も起こらないまま、最後までもどかしい2人のすれ違いに終始していた。

 ヒーローにしてみれば、突然公爵になったと思ったら、超美人で少しよそよそしいけど性格もそう悪くない婚約者がオマケについてきたなんてラッキーだし、ヒロインだって、元々結婚する予定だった男性は性格悪そうだったから、ヒーローと結婚できて良かったわけだし、あとはお互いに心を開けば万事OKなんて、ちょっと試練が足りない気がするわ。特に劇的な出来事もなく、2人の心理的な葛藤がほとんどだったにしては、そこまで冗長に感じることもなく読み終えたので悪くはなかったけど、もう一捻りあると良かったな。

公爵と物言わぬ花 (MIRA文庫)

公爵と物言わぬ花 (MIRA文庫)

  • 作者: ミーガンフランプトン,Megan Frampton,兒嶋みなこ
  • 出版社/メーカー: ハーパーコリンズジャパン
  • 発売日: 2017/01/15
  • メディア: 文庫
Put Up Your Duke: A Dukes Behaving Badly Novel (Dukes Behaving Badly Book 2)

Put Up Your Duke: A Dukes Behaving Badly Novel (Dukes Behaving Badly Book 2)

  • 作者: Megan Frampton
  • 出版社/メーカー: Avon
  • 発売日: 2015/06/30
  • メディア: Kindle

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