ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

傷痕に優しいキスを ジュリー・ガーウッド

 久しぶりにジュリー・ガーウッドを読んだ。このシリーズの1作目「心うち砕かれて」と2作目「標的のミシェル」を読んだのはたぶん10年以上前だけど、サスペンスが間延びしていてイマイチな印象だったので、それ以降ずっと読んでなかったのよね。

 久しぶりに読んだら良さがわかるかもと再挑戦。今作はシリーズ9作目で、間をすっとばして読んでしまったけれど、長く続いているシリーズにしては、これまでの登場人物がしゃしゃり出てくることもなく問題なく読めた。ヒロインが医者なのは「標的のミシェル」と同じで、キャラクター造形もそっくりな気がするけど、今作のほうが短くまとまっていて読みやすかったような。(標的の~を読んだのが昔すぎて記憶が定かでないけど。)作風は昔も今もあまり変わらず、美人で性格も良い完全無欠のヒロインを褒めちぎるエピソードをちりばめつつ、ハンサムで強くて頭も良い法執行官のヒーローが命を狙われるヒロインを全力で守るというもので、美男美女の完璧なカップルの正統派ロマンスは今時珍しく、却って新鮮だった。ヒロインが非現実的なほどの聖女で、周りの男性が揃って彼女を讃えているのはもうギャグと言えるくらいだけど、ここまでヒロインを美化できれば、それはそれですごい。サスペンスはやはりマッタリしていて、自分はもう少しペースが速いほうが好きだけど、サスペンスはさておき、この相思相愛のベタ惚れカップルがイチャイチャするのをニヤニヤしながら読むのは楽しかった。ヒロインは以前婚約者を妹に寝取られ、その二人が結婚するので実家に帰って式に出なければならず、そういう家族間のドタバタが面白く、サスペンスよりもむしろそっちが読みどころかも。ヒロインは妹に腹を立ててはいるけど、元婚約者に未練は全くなくヒーローにゾッコンで、笑えるくらいメロメロな熱愛カップルだった。 

傷痕に優しいキスを (ヴィレッジブックス)

傷痕に優しいキスを (ヴィレッジブックス)

  • 作者: ジュリー・ガーウッド,鈴木美朋
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2015/11/30
  • メディア: 文庫
The Ideal Man

The Ideal Man

  • 作者: Julie Garwood
  • 出版社/メーカー: Berkley
  • 発売日: 2012/06/05
  • メディア: マスマーケット

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