ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

6日目の未来 ジェイ・アッシャー キャロリン・マックラー

 ロマンス小説ではないけれど、YA小説のラブコメが面白かったので感想を書いておきます。2012年刊行の新潮文庫でちょっと古いですが。

 ドラマ化されたジェイ・アッシャーの「13の理由」が気になっていたところ、別の作家と共著のこの作品を見つけたので読んでみると、これがなかなか面白かった。1990年代が舞台で、女子高生のエマがお父さんにパソコンを買ってもらい、インターネットに繋げてみたところ、何と15年後の自分のFacebookが表示されている!その書き込みによると、どうも不幸な結婚をしてみじめな人生を送ってるっぽい・・そんな未来は嫌だ!何とかしなくちゃと隣の家に住む幼馴染のジョシュを巻き込んで右往左往するというお話。YA小説だけど若い世代よりもむしろ、インターネットがダイヤルアップ接続だった時代を覚えているオジサンオバサンが読むと楽しい小説だと思う。(自分もまさにその世代なので、うわー懐かしーと思いながら読んでいた。)ストーリーの根底には、親友が恋人になるという古典的なロマンスがあって、若い二人の可愛らしい恋に胸がキュンとする。エマがどこにでもいそうな普通の女の子で、両親の離婚に傷ついていたり彼氏との関係に悩んだりしていて、まさに等身大のヒロインなのが良かった。ジョシュもすごく優しくて、こんな男の子が幼馴染だなんてホントに羨ましいわ。エマとジョシュの視点が交互に書かれているのでわかりやすい。クスっと笑えるストーリーの中に、ジーンとさせられる友情や、傷つきやすい若い恋心が描かれていて、青春っていいわねぇと思える作品だった。

 翻訳もののYA小説には、なかなか侮れない良い作品があるので以前はよく読んでいたのだけれど、最近は刊行自体が少なくなっているし、ディストピア系のファンタジーが多くてあまり読みたいと思えるものがなかったのよね。この作品は大人が読んでも面白い青春ラブコメで掘り出し物だった。ムキムキマッチョなロマンス小説のヒーローにちょっと飽きてきたアナタにおススメです。 

6日目の未来 (新潮文庫)

6日目の未来 (新潮文庫)

The Future of Us (English Edition)

The Future of Us (English Edition)

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