ロマンス小説感想日記

ロマンス&ミステリー小説感想日記

海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

静寂のララバイ リンダ・ハワード リンダ・ジョーンズ

 人口の9割が死絶える太陽嵐って凄いな・・。パニック小説みたいなのを想像してたけど予想と違い、災害後にライフラインが途絶えた状態で小さな町の住民たちが、備蓄した物資で知恵を合わせていかに生活していくかというのがテーマの地味なストーリーだった。派手さはないけどリアリティがあって、これはこれで面白いと思った。

 キャラクターはリンダらしくて好きだな。トラウマ持ちの退役軍人で、人付き合いもせず山の中に引き籠って暮らしているヒーローは、ストイックで男らしくてカッコいい。ヒロインは優しくて物静かな女性だけど、ここぞという時には頼りになるタイプで、コミュニティーのリーダーとして住民のために奔走していて応援したくなる。ロマンスも素敵で、ヒーローのさりげない優しさが良いわ。ソーラーライトやベーコンの缶詰をヒロインに持っていってあげたりするのよね。口数は少なくても、行動から彼女への想いが伝わってくる。ベーコンにときめいてるヒロインが可愛いわ。最近のロマンス小説のヒーローはモノローグが多すぎる傾向にある気がするけど、このヒーローはその逆を行ってて、言葉にしなくても愛が感じられるところが素晴らしい。まさに不言実行の人という感じ。流石はリンダ・ハワード。

 ストーリーは、災害後に住民が集まりリーダーを決めて仕事を割り振ってという、自治会の寄り合いみたいな生活密着型エピソードが多くて、前半はあまりサスペンスっぽくなかったけど、後半は緊迫感が増し、銃撃戦でヒロインが殺されそうになったりして面白かった。それでもロマサスにしては、全体に割とほのぼのした雰囲気だったように思う。楽しく読めたけどリンダ・ハワードは、リンダ・ジョーンズと共著のよりも、単独で書いてるもののほうが好きかな。最近の作品は昔よりも角が取れてる感じはするけど、「ためらう唇」も「吐息に灼かれて」も良かったし、まだまだ頑張ってもらいたいわ。 

After Sundown: A Novel (English Edition)

After Sundown: A Novel (English Edition)

 

無断転載禁止 copyright © 2018 BOOKWORM