ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

朝が来るまで抱きしめて クレア・コントレラス

 若い読者向けのロマンスを多く書いている作家らしく、大学のアイスホッケーのスター選手とお金持ちのお嬢様の恋に、大学の秘密結社が絡んだミステリーという、いかにもアメリカの女子大生が喜びそうなストーリー。

 大学の人気者の、プロ入り確実なホッケー選手で、女子にモテモテなハンサムな男子が、本気で恋に落ちて「君は特別だ」なんて言ってくれたら、そりゃあメロメロになっちゃうわよねぇ。ヒロインも美人でリッチなお嬢様だし、若い女の子なら夢中になって読みそうな話だけど、私のようなオバサンからすると、なんだか夢物語すぎるように思えるわ。夢見がちな女子の願望を具現化したようなロマンスだわね。本当にこんな男の子がいたら素敵だろうとは思うけど。

 大学の秘密結社を扱った映画やドラマは時々目にするけど、なかなか興味深い世界だと思う。たいていは、オカルトめいた不気味な集団という感じで、犯罪が絡んでたりするのよね。この作品では、ヒロインが実際にフラタニティに勧誘されて入団するけど、ヒーローがパートナーとして一緒にいて助けてくれて、入団テストでもヒーローが至れり尽くせりで、ちょっと甘すぎじゃないかと思うけど、若い子にはこういうのが受けるんだろうな。

 失踪した女の子の謎を探るミステリーは、話としてはなかなか面白いけど、この作者はロマンスの書き方は良くても、ミステリーはちょっと説明不足で雑な気がした。ミステリーの部分をもっと強化したら、もう少し上の年齢層にも受ける作品になったと思うけど、これはまさにNew Adult向けで、20代前半の女の子にターゲットを絞った作品だと思うわ。

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