ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

暗闇はささやく アイリス・ジョハンセン

 アイリス・ジョハンセンの最新シリーズ。息子のロイとの共著らしいけど、単独で書いているのとあまり違いがわからなかった。作風も昔からあまり変わってない気がする。

 盲目に生まれついて、20歳の時に手術で視力を得たというヒロイン。そのため嗅覚や聴覚が異様に鋭く、普通の人が気付かないことまで何でもわかってしまうという人間離れした能力の持ち主で、凄すぎてほとんど超能力者みたい。能力を見込まれてFBIの捜査を手伝っていたけれど、残酷な事件に打ちのめされ、もう関わりたくないと思っていたのに、FBI捜査官の元恋人が失踪した事件の捜査を依頼され、彼の身を案じて手伝うことに。ヒロインの有能さを際立たせるためか、FBIがかなり間抜けに描かれていて、しかも彼女の能力を妬んでいて両者が険悪な仲というのがいまひとつのような。ヒロインが上から目線の嫌な女に思えて魅力減という気がする。

 サスペンスとしては目新しさはないけれど、ベテランらしい手堅さで最後まで読ませるだけのものはあった。少々荒唐無稽なところのあるB級サスペンスではあるけど、読みやすいし、ロマサスとしては上出来だと思う。ロマンスはさりげなく書かれていて、あまりあからさまではないけれど、ヒーローの態度からヒロインに対する感情が少しずつ変化しているのがわかって悪くない。これから2人の関係がどう進展していくのか気になることだし、続きも読んでみようかな。

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