ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

伯爵の秘密の管理人 スザンナ・クレイグ

 Love and Let Spyシリーズ1作目。これは恐らく"Live and Let Die"をもじったシリーズ名だと思うので、スパイ絡みの活劇っぽい内容かと思ったけど、ヒーローが軍人らしい行動をするのは第一章だけで特に諜報関係のエピソードもなく、割と普通のヒストリカル・ロマンスだった。

 軍人のヒーローは7年前、任務の合間に国に帰って来た時に17歳のヒロインと知り合い、お互いに恋して将来の約束までしたけれど、急にまた任務で海外に行くことになって別れも告げられず、それっきりになってしまったらしい。その後ずっと海外で諜報員としての任務に就いていたけれど、思いがけずスコットランドの伯爵位を継ぐことになって帰国しヒロインと再会する。ドラマティックな再会もののロマンスを期待したけれど、全体的に軽いストーリーであまり切なさは感じなかった。ゴシック小説を書いているヒロインに脅迫状が届くというサスペンスっぽい展開も一応あるけどたいしたことはないしロマンスも軽めなので、さらっと読めるけど印象が薄い。7年ぶりに再会した二人の複雑な心境をもう少し丁寧に描いてくれたらもっと読み応えのあるロマンスになったんじゃないかな。ヒーローもヒロインも好感の持てるキャラクターで悪くはないのだけれど特別際立ったものはないと思う。可もなく不可もなくという感じかなあ。人気作家になるにはあと一歩何かが足りない気がする。エピローグが次作の予告編みたいになっていたけれど、う~ん、続編を是非読みたいという気にはならなかったな。

 このタイトルはkindle unlimitedに入ってました。 

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