Hidden Legacyシリーズ5作目。ロマンス小説の中でもパラノーマル系は熱心な読者が多い気がするけど、みんな新作を読む前に前作までの内容を復習してたりするのかな?私はそこまでのファンじゃないので、これまでの内容をだいぶ忘れていたけど気にせず読んだら、登場人物が多すぎて誰が誰だかよくわからなかったわ。コアなファンじゃないとなかなかキャラクターを把握しきれないかも。でも刊行が続いているということは人気があるんだろうね。
このシリーズは独特の世界観があり特殊な用語が色々出てくるけど、いつも「超一流」や「一流」という訳語にちょっと違和感があり気になっていたので調べてみたら、原文では超能力者のランクは上から、"prime" "significant" "notable" "average" "minor"になっていた。なるほど。こういうのは翻訳者さんのセンスが試されるよねえ。
ロマンスとしてはハンサムなイタリア貴族のヒーローが馳せ参じてヒロインを守ってくれるという王道の展開で、強いけど恋愛に関しては乙女チックなところのあるヒロインが可愛かったし、ヒーローも冷淡と見せかけて実は誠実で彼女にゾッコンなのが良かった。沼の怪物(?)とのバトルは迫力があって、ファンタジー小説が好きな人ならきっと夢中になると思う。
ロマンス小説のシリーズものは、順番どおりに読まなくても差し障りないことが多いけれど、このシリーズは話が続いているため最初から順番に読まないとわけがわからないと思うので、これから読もうという方は1作目からどうぞ。