ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

ずっとあなたを見ている アメリー・アントワーヌ

 A・アントワーヌはフランスの作家で、これはAmazonキンドル・ダイレクト・パブリッシングで自費出版した小説が大ヒットして、英語版まで発売されたという。確かにアイディアは面白いけど、やはり書き方がちょっとアマチュアっぽいというか、全体的に稚拙な感じはした。熟練の作家が書いたような緻密さはないけれど、最後まで読ませるだけの勢いはあったと思う。

 最愛の妻クロエが突然溺死し、失意の日々を送るガブリエルの前に魅力的な女性エマが現れる。彼女と過ごすうちに少しずつ立ち直り2人の間に愛が芽生えていく。それでも読者にはクロエの死には何か不審なところがあるということは明白なので、一体どういうことかと思いながら読んでいると思いがけない展開に・・・。

 サスペンスにしてはあまりハラハラ感がないし、人間ドラマにしては淡々としていてそこまでキャラクターに感情移入できずいまひとつ読みどころがないのだけれど、サスペンスなのかラブロマンスなのか、(最初のうちはもしかしたらスピリチュアル系なのかとも思った)コンセプトのよくわからないストーリーで、一体この話はどこに着地するのだろうと興味を掻き立てられてページをめくっているうちに気づけば読了していた。ある意味どんでん返しが全てのようなストーリーでアイディア勝負という感じだけど、それはそれで面白いと思う。ツッコミどころはあるけれど短くてすぐに読めるし、そこそこ楽しめたので良しとしよう。 

 

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