ロマンス小説感想日記

ロマンス小説感想日記

海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

恋の始まりはやむを得ない結婚から アドリエンヌ・バッソ

 すんなり読めてこれといって悪いところのないストーリーで、主役カップルの好感度も高く、万人受けするロマンスだと思う。あまり期待せずに読んだら意外と面白かったけど、全体的に薄味かなあ。キャラクターも嫌味がなくて良いんだけどちょっと存在感が薄いし、ストーリーもサクサク読めるけどやや盛り上がりに欠ける気がする。

 ヒーローは結婚式の当日に花嫁に逃げられてしまい、ヒロインはずっと片思いしていた男性に振られて落ち込んでいるという設定で、それぞれ別の相手に恋していた二人がひょんなことから結婚して、ゆっくり愛を育んでいく穏やかなロマンスだけど、もっと切ないストーリーになっても良さそうなのに、複雑な心理を描ききれていなくてそこまで感情移入できなかったし、殺人事件まで起こる割にはあまりハラハラすることもなく、平板なストーリーだったように思う。無難にまとめていて悪くはないけどあと一歩というところかな。

 私はロマンス小説は多少ツッコミどころがあってもドラマティックなストーリーのほうが好きだし、キャラクターも多少クセがあるほうが面白いと思う。ヒストリカル・ロマンスの作家ではシェリー・トマスの書くキャラクターはかなりアクが強くて、読む人を選ぶかもしれないけど、独特の個性があって私は好きだ。未訳の"His at Night"(←RITA賞)と"Tempting the Bride"を出してほしいと密かに思い続けている。

 読み放題に入ってます。

無断転載禁止 copyright © 2018 BOOKWORM