ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

恋が始まるウィークエンド ジュリー・ジェームズ

 FBI/US Attorneyシリーズ2作目。前作同様とても楽しいラブコメだった。最近ロマンス小説はシリーズ物でも最初の1作しか翻訳されないことが多いので、これも2作目が出るか怪しいと思っていたけど刊行されて良かった。

 ヒーローのニックはFBIの潜入捜査官でワイルドなタイプ。ヒロインのジョーダンは億万長者の娘だけど、ソーシャライトのようではなく自分でワインショップを経営している自立した女性で好印象。ヒロインがひょんなことからFBIのおとり捜査に協力することになり、ヒーローと恋人同士のふりをするうちにお互いに惹かれ合っていくというラブコメの王道の展開で、変に捻ったところのないストレートなロマンスが逆に新鮮に感じた。おとり捜査と言ってもロマンス小説なのでたいしたことはなく、重すぎず楽しく読める軽快なストーリー。セリフが軽妙で上手い。ワインに造詣の深いヒロインが含みを持たせて蘊蓄を語り、ヒーローを焦らすのが楽しかったし、ユーモアのセンスも絶妙で、"ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ"を一緒に見るのが愛の証とか、本当に面白いわ。素直に素敵だと思える好感度の高いカップルで、資産家の令嬢と無骨なFBI捜査官という正反対の二人が反発し合いながら恋に落ちるのがとてもロマンティックで良かった。

 ジュリー・ジェームズは癖がなく読みやすいラブコメを書く作家で、あまり極端に走ることがないから安心して読めると思う。登場人物がドラマの"LOST"の話で盛り上がってたりして一昔前の話題だなと思ったら、原書の刊行は10年くらい前なのね。次作はTwitterを乗っ取って刑務所に入っていたカイルが主役とのことで、それも面白そう。このシリーズは7作あるけど、翻訳はどこまで出るかな。

 

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