ロマンス小説感想日記

ロマンス小説感想日記

海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

不思議の国の少女たち ショーニン・マグワイア

 たくさんの賞を受賞しているヤングアダルト向けファンタジーの大ヒット作。タイトルは可愛らしいけど、ぞっとするような殺人事件が起きたり、なかなかシュールなストーリー。

 不思議の国のアリスのように異世界に行って戻ってきた子供たちのための特別な学校を運営しているエリノアは、現実の世界に適応できない子供たちを大勢受け入れている。生徒はみんな自分が本来いるべき場所はここではないと感じていて、周りから理解されずに苦しんでいる。トランスジェンダーの登場人物が何人かいて、ファンタジーのストーリーの中でジェンダーの問題に切り込んでいたり、220頁の短い小説だけど意外と深い内容だった。親に理想の子供像を押し付けられて息苦しく感じていたり、自分らしくいられる場所を求めてもがいている子供たちの葛藤が伝わってきて色々考えさせられた。

 不思議の国のアリスのようなナンセンスなユーモアがあって、登場人物もかなり癖が強く、ちょっとヘンテコなストーリーだけどなぜか引き込まれるものがあった。

無断転載禁止 copyright © 2018 BOOKWORM