ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

ミレニアム5 復讐の炎を吐く女 ダヴィド・ラーゲルクランツ

 ラーゲルクランツさんのミレニアムも2作目で筆が乗ってきたのか、前作より面白かった。リスベットがいきなり刑務所に入っていて、父親の事件の時はあれだけの裁判を戦い抜いて無罪を勝ち取ったのに、今回はつまらない案件で有罪になっているのがちょっとこじつけっぽい気がしたけど、主人公が服役中というのは設定としては面白いわね。

 人間を形作るのは遺伝か環境かというのは興味深いテーマで、その研究をめぐる陰謀がとても面白かったし、幼い時に引き離され相手の存在も知らずに育った双子の兄弟の話にはちょっとウルっときた。殺人を犯してでも過去の悪行を隠そうとする卑怯な敵が本当に憎たらしくて、リスベットが奴らを追い詰めるのが痛快だった。

 

  ところで前作を読んだ後に映画の「蜘蛛の巣を払う女」を見たんだけど、(そもそも映画を見る前に原作をと思って読んだのよね。)思った以上に酷い出来だった。1作目から監督もキャストも変わって評判悪いからあまり期待せずに見たけど、それにしてもつまらなかったわ。主役の女優さんも頑張ってはいたけど、ルーニー・マーラと比べるとリスベットの偽物みたいに思えて残念すぎたし、脚本も小説の内容を大幅に変えていて、薄っぺらいストーリーのB級アクション映画に成り下がっていたわ。

 

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