ロマンス小説感想日記

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海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

ジェイコブを守るため ウィリアム・ランディ

 2013年刊行の法廷サスペンスで、2020年にドラマ化されAppleTV+で配信中。これは傑作と言っていいと思う。ショッキングで(と言ってもグロいわけではなく心理的にジワジワくる恐ろしさ)物議を醸しそうな内容の異色の法廷もので、最後まで有罪か無罪か全く予想がつかず裁判の行方から目が離せなかったし、家族というものについて色々考えさせられ胸を抉られるストーリーだった。

 主人公は愛する妻と14歳の息子がいる検事補のアンディで、物語は彼の視点で書かれている。アンディの担当する地区で中学生の少年が殺害される事件が起き、何と息子のジェイコブが容疑者として逮捕されてしまう。知り合いの有能な弁護士に弁護を引き受けてもらい、自らも息子のために法廷で証言し無罪を証明しようとするけれど・・・というストーリー。アンディの出自が明らかになり、それが裁判に影響を与え、家族は崩壊し・・・派手な展開はないのに凄い緊迫感で、固唾を呑みつつページを捲っていた。結末はかなり衝撃的で打ちのめされた。これほどインパクトのあるサスペンスはなかなかないと思う。9年位前に刊行されたものだけど、こんな凄い小説をこれまで読まずにいたなんてもったいないことをした。未読の方は是非どうぞ。

ジェイコブを守るため

ジェイコブを守るため

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クリス・エヴァンス主演でドラマ化されてます。小説とは結末が違うらしい。

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 C・エヴァンスと言えば、Netflixで見たばかりの「グレイマン」にも悪役で出てたな。グレイマンNetflix史上最高の製作費2億ドルとのことで期待して見たら、確かにアクションは派手で凄いと思ったけど、小説が原作の割にストーリーがマンガちっくでツッコミどころが多かった。主役のライアン・ゴスリングも筋肉は凄いけど演技はイマイチな気がする。Prime Videoの「ターミナル・リスト」(←TVシリーズは何話も見るのがダルくて最近はあまり見てないけど、Amazonがやたらと宣伝してるし、クリス・プラットが割と好きなので珍しく見た。)のほうが私は好きかなあ。これも小説が原作で、作者のジャック・カーは元海軍SEAL隊員らしい。

 この手のアクションものは、映画を見て余程面白ければ原作小説を読んでみようという気になるけど、そこまで面白いと思うものがあまりないのよねえ。ジャック・リーチャーのシリーズはトム・クルーズの映画を見たけどそれほどでもなかったのでリー・チャイルドの小説は読んでないし、「アメリカン・アサシン」は主役の俳優はイケメンで良かったけど、これも小説が原作の割にはストーリーが雑だと思った。

 

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