B・ラバスクスは今ではミステリー作家として人気を確立しているので、このあまり売れなかったデビュー作のヒストリカル・ロマンスは本人にとっては黒歴史なのではないかと思うけど、翻訳されているのがこれだけというのは皮肉だわね。
ミステリー色強めのヒストリカルとのことで、面白いかもと思い読んでみたけど、う~ん、普通。別に悪いところはないけど特別面白くもない凡作という感じかなあ。それに多分翻訳上のミスだと思うけど、まだ捜査中で犯人が誰なのかわかっていない時に、どういうわけか「犯人が~した」ではなく「〇〇が~した」と名前が書かれていて、そこで犯人がわかってしまった。これは致命的なミスでは??編集者の人とか気付かなかったのかなあ。まあロマンス小説だしそこまで大した謎解きでもないけど・・。短くまとまっていてサクサク読めるけど、ロマンスはあっさり目だし、キャラクターも際立った特徴がなくてあまり印象に残らず、すぐに忘れてしまいそう。これは別に読まなくても良かったな・・。
(追記)アマゾンのレビューで同じことを指摘している人を発見。やはりそうだよね。本文中でネタバレとはね・・。
ついでにヴィクトリア朝のレディについて書かれたノンフィクションを見つけたのでご紹介。東京創元社のブログで人気記事になっていたので偶然知ったけど、こんな本が出ていたとは。キワモノっぽいけど原書はNYタイムズのベストセラー。これを読んだらヒストリカル・ロマンスがもっと楽しめるようになるかも?!(読んでいないので面白いかはわかりません。)