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海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

奪われて リサ・マリー・ライス

はてなブログの改悪でスマホ版だと記事の途中にでっかい広告が入るようになってしまい嫌すぎる・・。

奪われて (扶桑社BOOKSロマンス)

奪われて (扶桑社BOOKSロマンス)

  • リサ・マリー・ライス
  • 扶桑社

 リサ・M・ライス最新作~と思いきや、過去作にこれと似た話があったよね??似ているというかほとんど同じ設定でそっくりにも程がある!と思ったらやはり過去の短編を大幅に加筆、改稿したリニューアルバージョンだった。元ネタは以前ソフトバンク文庫が出したアンソロジーに収録されていた一編で、昔読んだ時、面白いけど短すぎて物足りない!長編だったら良かったのに!と思ったので、今回ページ数を増やして読み応えUPしたものが刊行されて良かった。(とは言え、完全な新作を書いてくれたほうが嬉しいけど・・。)出版各社がロマンス小説の刊行を縮小しているので、扶桑社ももうノーラ・ロバーツしか出さないのかと思っていたけど、リサ・M・ライスは出してくれるとわかって一安心。

 元の短編は、この少ない頁数でこれだけ濃いキャラクターを書けるなんて凄いなあと感心した、短いけどこの作者の持ち味が存分に発揮された秀作だったので、ボリュームアップして再刊行したのも納得。元軍人のヒーローを書くことが多い中、悪の世界で汚れ仕事もしてきたダークなヒーローが印象的。悲壮感漂う孤独な男を魅力的に描いていて良いわ~。作中、ヒーローが警護を依頼した"大佐"は「真夜中の男」のジョンっぽいと思ったけどどうだろう?"大佐"としか書かず、さりげなくファンにお馴染みのキャラクターを連想させるところが憎いわね。1年ぶりの刊行で久しぶりのリサ・M・ライスだったので、新鮮な気分で読めて面白かった。

Taken (English Edition)

Taken (English Edition)

  • Rice, Lisa Marie
  • Oliver Heber Books

 

元の短編はこちらのアンソロジーに収録されているけど、他の作家の作品はどれもイマイチだった覚えが・・。

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