Rokesbysシリーズ4作目。本作もこの作家らしい可愛らしいほのぼのとしたロマンスだった。医者になるために勉強中のヒーローが、持参金狙いの卑劣な貴族に誘拐されてスキャンダルに陥ってしまった幼馴染のヒロインを救うために結婚するストーリー。特に意外な展開もなく、あらすじ通りのストーリーだけど心温まるロマンスが良かった。面白かったけど、この作家の全盛期はやはりブリジャートン・シリーズを書いていた頃かなあという気はするかな。
本作はヒーローが医者で、瀉血による治療の話(ヒストリカルでは時々出てくるわよね)とか当時の医療に関する興味深いエピソードが多少はあったけど、比べると、ヒロインが医者のL・クレイパスの「カーマの愛に守られて」のほうが読み応えがありドラマティックなストーリーで良かったかな。ヒーローが医者のヒストリカル・ロマンスは、最近だとカーラ・ケリーの「籠のなかの天使」は戦時中の医療事情がリアルに描かれていて、やや重い内容だけど良かった。
J・クインはこの作品の後、しばらくオリジナルの新作を書いていないので(昨年ドラマのクリエーターのションダ・ライムズと共著で"Queen Charlotte"のノベライズは出しているけど)、次作があるとしても読めるのはだいぶ先だろうね。ブリジャートン・シリーズのドラマ化で新作を書かなくても旧作がバカ売れしてるもんね・・。豪華版のハードカバーも発売予定らしい
コラボグッズも色々発売されている
Merch - Julia Quinn | Author of Historical Romance Novels
他にも化粧品や文房具、お茶にクッキー等、色んなブランドとのコラボ商品がたくさん出ていてドラマ化の威力って凄いのね~と感心したわ。