ロマンス小説感想日記

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海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

唇が嘘をつけなくて シャノン・マッケナ

唇が嘘をつけなくて (mirabooks)

唇が嘘をつけなくて (mirabooks)

  • シャノン マッケナ
  • HarperCollins

 

 富豪一族の兄妹が祖母に命令されて結婚相手を探すシリーズで、母親が奔放だったために全員父親が違い、長男は白人、次男はアジア系、妹はアフリカ系という凄い設定。 

 この2作目はアフリカ系の妹、マディのストーリーで、長男のケイレブと一緒にバイオテクノロジーの会社を立ち上げながら、企業秘密を他の会社に売って罪に問われ服役していたという一族の宿敵ジャックとのロマンス。ジャックが濡れ衣を着せられていただけの普通に良い人だったのでやや拍子抜け。もっと悪っぽくて危険なタイプだったら面白かったのに。

 マディは企業の不正を暴くのが専門のフォレンジック会計士だそうで、ジャックが陥れられた事件の記録を調べ、彼の無実を証明するために協力する。企業スパイ関連の話はハーレクインにしては頑張っていたと思う。この少ないページ数ではそこまで複雑なストーリーには出来ないから真犯人はミエミエだったけど、そこそこ面白かった。この作家らしいHOTなロマンスが楽しい一作だった。3作目はアジア系の次男マーカスがヒーローで、最後の4作目は従妹のロニーがヒロイン。(この作家は昔から読んでいるので惰性で読み続けているけど、このハーレクインのシリーズは軽くてちょっと物足りないのよねぇ。)