Will Trent 11作目。サラが15年前にレイプされた事件の真相が!サラの過去の事件については既に犯人も捕まって決着がついているけれど、もしかしたら裏で糸を引く黒幕がいたのかもという気はしていたのよね。後付けで新事実を出してきているから、若干無理がある気はしたけど、意外な展開のストーリーが面白かった。フェイスの息子が警察に入りたいと言い出してウィルの捜査を手伝ったりしていたけど、今後どうなるのかしら。工科大卒なら鑑識とかのほうが向いてると思うけど。事件関連でインセルについても書かれていたので、やはりアメリカでも取り沙汰されているのねと思った。(以前読んだ北欧ミステリの「黒い錠剤」はインセル問題がテーマの興味深い内容だったので、未読の方はどうぞ。)
出版社は新作を出す度に"シリーズ最高!!"と宣伝していて、それはちょっと大袈裟とは言え、11作目まで来てもクオリティが下がっていないのは確かで凄いと思う。前作も今作もサラの過去に関係するストーリーだったので、グラント郡シリーズが途中から未訳なのが返す返すも残念だけど、出版社は「シリーズ最高峰!未読の方はこの1冊から!」なんて言ってるのね。新作を売りたいのはわかるけど、これは過去作読んでないとダメな内容でしょう。
これでシリーズの既刊を全部読み終えてしまったなぁ。次が出るのはいつだろう。次作は原書のあらすじによると、ウィルとサラのハネムーン先で事件が起きるらしい。原書が来月発売なので翻訳が出るのは1年くらい先かな?