この小説がラミ・マレック主演で映画化されるというのはこのブログの1年半くらい前の記事で紹介していて、面白そうだから「チャーリー・ヘラーの復讐」の古本を探して読んでみようかなと思っていたのよね。80年代の文庫本だからなかなか見つけられなかったけど、最近になって出版社が改題して新装版を出したのよね。劇場公開作だし、まあ当然か。
この原書は1981年の出版で、調べてみたらその年にジョン・サヴェージ主演で映画化されていて、ラミ・マレック版は2度目の映画化らしい。読んでみると確かに2度も映画化されるだけあって面白かった。ただ、もっと壮絶な復讐劇を予想していたら、思ったよりもユーモラスな内容で、主役のチャーリーのキャラクターも割とお気楽な感じだった。婚約者の敵を討ちに東欧まで行ったのに、チェコの工作員の女性と恋人同士になるのは何だかなあという気がしたけど、その工作員は夫を亡くしても気丈に生きている可愛い女性で彼女のキャラクター自体は良かった。
ラミ・マレックの映画は現代の話になっているので、(私は見ていないけど娘が劇場で見てきた)色々と設定を変えているから、映画を見た人でも小説はまた別物として楽しめるんじゃないかな。案外小説のほうが面白いかもしれないわね。まだドイツが東西に分かれていた時代の話で、当時のCIAのアナログな手法が興味深かった。スーパーマンみたいな主人公が多いスパイ小説で、全くのアマチュアがいきなりテロリストの暗殺に挑むという設定がユニークで、新鮮な面白さがあったと思う。小説は新訳ではなく昔のままの文章だから最近の翻訳小説とは少し雰囲気が違っていて、それも興味深かった。
(追記)
映画化と言えば、「教皇選挙」は公開中にまさかの教皇死去で現実にコンクラーベが始まるという事態になって、何というタイミングの良さかしら。これはまたとないプロモーションよね。もしかしてそろそろ教皇亡くなるかもというタイミングを見計らって映画を製作したのかしら??この前映画を見ておけば良かったな。
ちなみに「教皇選挙」も原作小説があって、一年くらい前の記事で映画化の情報を掲載したんだけど、翻訳は出版されなかったわね。ロバート・ハリスの小説はずっと昔に文春や新潮、早川、講談社が刊行していたようだけど、最近はどこの出版社も出していないわね。コンクラーベがニュースで報道されて話題になっているし、翻訳を出していたら売れただろうに。

