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葬儀屋の未亡人 / 野性の正義 フィリップ・マーゴリン

葬儀屋の未亡人 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

葬儀屋の未亡人 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

  • フィリップ マーゴリン
  • 早川書房
野性の正義 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

野性の正義 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

  • フィリップ マーゴリン
  • 早川書房

 

 「銃を持つ花嫁」が気に入ったのでこの作家の古い作品を2作読んでみたら、どちらもとても面白かった。2000年と2001年に刊行された古い小説なので今更読む人はあまりいないかもしれないけど一応簡単な感想を。

 

「葬儀屋の未亡人」

 主人公は判事で、夫を殺害した容疑をかけられた美人政治家の裁判を担当することになったけれど、策略にハマってとんでもない事態に陥ってしまい・・・というストーリー。真面目で公正な判事だというのに見え見えのハニートラップに簡単に引っかかってしまうのが何とも・・。男って本当に美人に弱いわね・・。つい魔が差したせいで主人公が困ったことになって、どんどん事態が深刻になっていくのが面白くてあっという間に読み終えてしまった。法廷ものだけど、血痕の分析で警察の鑑識が活躍したり、政治家が選挙で当選するための姑息なやり口とか、盛沢山な内容で飽きさせない。一つ不満な点は、「葬儀屋の未亡人」というタイトルのせいで展開がある程度予想できてしまったこと。(この邦題は "Undertaker's Widow" という原題をそのまま日本語にしただけなので日本の出版社が悪いわけではないんだけど。)捻りも何もないし違うタイトルにすれば良かったのに。

 

「野性の正義」

 「葬儀屋~」もそうだけど、昔はこういうジェットコースターのようなストーリーのサスペンスが流行っていたわよね。若い頃よく読んでいたシドニィ・シェルダンが法廷ものを書いたらこんな感じになりそうだと思った。臓器売買に手を染めていた医師が殺されたことを発端にさらに恐ろしい事件が明らかになり、同じ病院で働いていた医師が逮捕され、主人公の女性弁護士が担当することになって・・というストーリーで、メディカル・サスペンス×法廷スリラーみたいな豪華な内容。猟奇殺人の描写がグロいし、医師たちのキャラクターもエグくてインパクトがあった。「葬儀屋~」と同様に展開が早くて、先が気になりどんどんページをめくってしまった。重厚なサスペンスという感じではなくB級映画的なノリのストーリーだけどとても面白かった。この作家の新しい作品も読みたいから翻訳を出してほしいなあ。

 

 

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