主人公の女子高生エイブリーは母親を亡くし父親は行方不明という不幸な境遇ながら、奨学金を貰って大学へ進学しようと頑張っているしっかり者。ところがある日、見ず知らずの大富豪の遺産の相続人に指名されていたことがわかり、巨万の富を手にすることに。但し相続するためにはその富豪一族の住む広大な屋敷で一年間暮らすことが条件となっていた。彼女を敵視し、遺産を取り戻そうと画策する一族の人達に脅かされながら、自分に遺産が託された理由を探るエイブリーの奮闘を描いたYA小説。
謎を解くために、彼女は富豪の孫息子の4兄弟とともに手がかりを追い始めるが、彼女と同年代のこの美形揃いの兄弟には何やら秘密があるようで、謎めいたイケメンたちに翻弄されるエイブリーにハラハラ。敵対しながらも惹かれてしまうじれったいロマンスが楽しい。
富と権力を持つ一族の後ろ暗い秘密に興味をそそられ、一夜にして超リッチなセレブになったエイブリーのシンデレラストーリーに心を躍らせつつ、隠し部屋や秘密の通路等、様々な仕掛けのある巨大な屋敷を探索して手がかりを見つけ出すゲーム感覚の謎解きを楽しんでいると、あっという間に読み終えていた。解き明かすべき謎がまだ多く残っているし、三角関係に発展しつつあるロマンスも気になるので次作が待ちきれない。
こちらはNetgalleyで発売前の原稿を読ませて頂きました。マガジンハウスさんありがとうございます。昔この翻訳者さんが手がけたメグ・キャボットのYA小説が好きでよく読んでいましたが、これも同じくらい面白かったです。ロマンス好きな女性の読者の方にもおすすめです。

