P・スワンソンはこれまで原書の刊行順どおりに翻訳が出ていたのに、今回は"Every Vow You Break" (2021) を飛ばして "Nine Lives" (2022) を出したのね。前作の「8つの完璧な殺人」はこれまでの作品と作風が変わり、自分の好みと少し違っていたのだけれど、この「9人はなぜ殺される」も同様で、こういうのが好きな人もいるんだろうけど私は昔の作風の方が好きだな。
これはこれで普通に面白いミステリーだけど、この作家には以前の作品のような緊張感のあるスリラーを期待してしまうのよね。リストに名前が載っている9人が次々と命を狙われるというストーリーで、登場人物が多いぶん、それぞれのキャラクターの印象が薄く、ストーリーも淡々としていて、最後にネタが明かされてもそこまでの驚きがなかったような。作者がアガサ・クリスティが好きなのはわかるけど、オマージュ的な作品ではなくオリジナルのストーリーのほうが良いと思う。次作に期待するとしよう。
次に翻訳が出るのはどの作品かな?この作家の最高傑作「そしてミランダを殺す」の続編、"The Kind Worth Saving" が早く読みたいな~。

