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海外ミステリーとロマンス小説のブックレビュー

聖女たちの葬送 ヘザー・グレアム

聖女たちの葬送 (mirabooks)

聖女たちの葬送 (mirabooks)

  • ヘザー グレアム
  • ハーパーコリンズ・ジャパン

 

 ヘザー・グレアムは二見文庫からも昔翻訳が出ていたので、何か読んだ覚えはあるのだけれど全く記憶に残ってないな。昔からロマサスをたくさん書いている大御所の作家で今でも長編を年に3~4冊書いているみたい。MIRA文庫はこの作家は古い作品の再販ばかりで新しい作品はずっと翻訳されていなかったのに急に新作を出してきたわね。15年ぶりくらいの新作なのでせっかくだから読んでみることに。

 ロマサスとは言えサスペンスに力が入っていて、警察ものとしても普通に面白いと思う。フロリダ州で起きたカルト教団による連続殺人がテーマで、地元の保安官事務所、フロリダ州の法執行局、そしてFBIが合同で捜査にあたり、フロリダ州の捜査官エイミーがヒロインで、FBI捜査官のハンターがヒーロー。

 ハンターは正義感が強く仕事熱心で有能、FBIは地元警察と一緒に働く場合は傲慢になりがちだけど、チームワークを大切にして偉ぶらない人柄の良さがあり、オマケに長身のイケメンという、あまりにも完璧なヒーローで面白味に欠けるけど、まあ悪くはなかった。エイミーも若くして州の捜査官になった逸材で、地味なスーツに身を包んでいても美人で性格も良い。こちらもちょっと出来すぎな気はするけど、出しゃばりすぎない好感度の高い女性なのでストレスなく読めたのは良かった。作者がかなりご高齢なので、昔ながらのロマサスのヒーローとヒロインという感じのキャラクターで、あまり新鮮味はないけど安定感はあると思う。

 カルト教団による殺人はかなり凄惨だけど興味深く、捜査の過程もわかりやすく書かれていてサクサク読めた。これでカルト教団の教祖が意外な人物だったとか、何かどんでん返しがあったらさらに良かったと思うけど、ストーリーも良く出来ていて面白かった。(正直言えば、ロマサスならスーザン・ブロックマンとかパメラ・クレアとかカレン・ローズあたりを出してくれたほうが嬉しいけど。)

 

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