ディーヴァーも共著の小説を出すようになったのね。ジェームズ・パタースンやクライヴ・カッスラーなんかは共著は名前を掲げているだけで実際は James Patterson & ○○○○ みたいに小さな活字で書かれた作家のほうがほとんど書いているらしいけど、これはどうなのかしら。読んだ感触としては、作風はディーヴァーそのものという印象で面白かった。イザベラ・マルドナードは元警官で、ラテン系の女性で初めて警部まで昇進し、その後作家に転身したそうで、彼女自身もそれなりに売れている作家のようだし、ディーヴァーはカッスラーほど高齢でもなく、パタースンみたいに凄い冊数の共著を出しているわけではないから、ちゃんと2人で書いていると思いたいわね。
女性の捜査官サンチェスがセキュリティの専門家の大学教授ヘロンと協力して連続殺人犯を追い詰めるストーリーで、サンチェスはラテン系なので熱血捜査官かと思いきや、そこまで感情的になることもなく、割と冷静なタイプだった。切れ者の捜査官で悪くないキャラクターだと思う。
ヘロンがサイバーセキュリティの専門家で凄腕のハッカーという設定なので、ネット上の色んな情報を次々と手に入れて捜査がどんどん進展するので退屈する暇がない。現実にはここまで上手くいかないだろうけど、フィクションなのでこれくらいスピード感があるほうが面白くて良いと思う。どんでん返しはあっと驚くというほどではなく、ある程度予想はついたけど、二転三転するストーリーが楽しかった。(蜘蛛がテーマだから黒幕はお察し・・)
サンチェスとヘロンが良いコンビで、過去に関係があったようなことを匂わせておいて、実際は・・とか、この2人らしいエピソードだったわね。この調子だとヘロンのハッカー仲間のアルーバも、恋人なのかと思わせておいて実は違うというオチかしら。あとがきによればシリーズの次作も刊行予定とのこと。ディーヴァーの"コルター・ショウ" シリーズは1作目だけ読んだけど、それよりもこちらのほうが面白くて気に入ったわ。

