この作家の前作はイマイチだったけど、これは面白かった。少な目のページ数ながら捻りがきいていて、意外な事実に驚かされ最後まで目の離せないストーリーが良かった。
母親がバルコニーから転落して亡くなり警察は事故死だと断定したけれど、誰かに突き落とされたのではないかと疑う娘のルイーズは、退職した刑事のマティアスに調査を依頼し犯人を突き止めようとする。早い段階で読者には犯人が明かされるけど、犯人がこれからどうなるのか気になってどんどんページをめくってしまった。とんでもない動機と手口で、バレずに完全犯罪になってしまったらかなり不快なので、早くこの悪事が暴かれてほしいと思いながら読んでいた。
ミステリーだけでなく人間ドラマ的な内容も盛り込まれていて、この短さにしては盛沢山なストーリー。マティアスのキャラクターはちょっと捻りすぎていて、意外を通り越して突拍子もない話のように思えたけど、色んなネタを小出しにして最後まで読者を飽きさせない展開は流石だと思った。

