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海外ミステリーとロマンス小説のブックレビュー

殺しの四重奏 ヴァル・マクダーミド

殺しの四重奏 (集英社文庫)

殺しの四重奏 (集英社文庫)

  • ヴァル・マクダーミド
  • 集英社

 

 シリーズ2作目。前作に負けず劣らず面白かった!少女を狙った連続殺人と、連続放火魔の事件の2本立てで内容盛沢山。これは最初から読者には犯人の正体が明かされているのだけど、それで面白さが減じられることはなく、狡猾な犯人を追い詰めていく過程が非常に興味深くてストーリーに引き込まれた。

 トニーはプロファイリングのチームを結成したばかりで、メンバーの刑事たちの研修で行方不明の少女たちの案件を調査させると、研修生の中で一番熱心なシャロンが犯人とおぼしき人物を突き止める。しかしその人物というのが有名なTVタレントで、トニーも他のメンバーもあまり真面目に受け止めず、シャロンは独自で捜査することに。膨大な量の資料を読み必死で調査する彼女のキャラクターがとても良かった。第3の主役と言えるくらいの活躍ぶりだったのに・・・。

 このシリーズが優れていると思うのは、プロファイリングが万能というわけではなく、現場の刑事の調査があってこそプロファイラーの分析が生かされるというスタンスで書かれているところで、トニーとキャロルのコンビがお互いを深く理解し、補い合っている関係なのが素晴らしい。グロい事件で、過酷な展開が続く容赦ないストーリーだけどとても面白かった。今更ながら、この作家がすっかり気に入ってしまった。続きも今度読もう。

 

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