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海外ミステリーとロマンス小説のブックレビュー

魔法治療師のティーショップ シャンナ・スウェンドソン

魔法治療師のティーショップ (創元推理文庫)

魔法治療師のティーショップ (創元推理文庫)

  • シャンナ・スウェンドソン
  • 東京創元社

 

 面白かった。現代が舞台だったこれまでの作品と違い、これは貴族が城に住んでいて移動手段が馬車だった時代のお話だけど、違和感なく読めて作品の世界観にすんなり入っていけた。キャラクターの造形もいつもどおりで、好感度の高いヒロインが活躍するストーリーに、記憶喪失の男性との淡いロマンスもあり楽しかった。この作家の既刊は全て読んでいるけど、魔法製作所やフェアリーテイルシリーズが大体一冊400頁くらいなのに対し、これは300頁ちょっとなので、全体的にあっさりしていてもう少し読み応えが欲しい気はしたかな。短くまとまっていて読みやすいとは思うけど、初めてこの作家を読む人には、これではなく魔法製作所シリーズを勧めたい。

 この作家の描くキャラクターは欧米人よりも日本人に受けそうだといつも思う。特にヒロインのウィンの家の庭に血を流して倒れていた記憶喪失の男性ブリンの控え目なキャラクターは欧米の女子には物足りなく思えるんじゃないかと。私は好きだけどね。治療師のウィンは現代の医師のようなものだと思うけど、治療師としての才能を授かったからにはそれを役立てるのが使命だと信じる彼女の責任感の強さは素晴らしいと思った。このシリーズの原書は今のところ4作目まで刊行されていて、次作はパン屋のルシーナがヒロインになるとのこと。続きが気になるので順調に翻訳が出るといいけど・・。

 

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