ロマンス小説感想日記

ロマンス&ミステリー小説感想日記

海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

秘められた恋をもう一度 シェリー・コレール

 使徒シリーズ2作目。前作が面白かったので続けて読んでみた。これも良く出来たサスペンスで、前作よりテンポが良くなった気がする。好みの問題だけど、ヒーローは前作のほうが好きだったかも。今作のヒーローは女性にモテモテのチャラ男で、昔は定職にも就かず、船で放浪生活をしていたけど、今はFBIの捜査官になって凄腕の交渉人として多くの事件を解決している。どうしてフリーターがFBIになったのか興味があったけど、そのことについては触れてなかったな。

 ヒロインは昔短い期間だけヒーローと結婚していたけど、価値観の違いですぐに離婚してしまい、その後はひたすら仕事に打ち込んでいる正義に燃えた検察官。ヒーローは昔関係を持った女性が自分の息子を産んでいたことを知り、その既に13歳になっている息子に会いに行って、ヒロインと再会する。ヒロインとではなく、ろくに名前も覚えていない女性との子供ってところが何だかなあという感じだけど、ヒロインと出会う前のことだから仕方ないか。ロマンスは、離婚したとはいえ、お互い愛し合っていてずっと忘れられなかった2人だから、事件解決のために協力し合っているうちに愛が再燃するのも当然だわね。別れていた10年の間にヒーローも成長して責任ある男になってましたよと。この作者のヒーローは仕事に打ち込んでる時が実にカッコ良いので、ヒロインが惚れ直すのもわかるわあ。

 今作も連続殺人犯の話だけど、生きたまま箱詰めにした被害者に携帯電話を持たせて、ヒロインに電話をかけさせるとか怖っ。しかもヒロインの家族のおぞましい秘密が明らかになってこれまたビックリ。いや、ヒロインの母親が強迫性障害のようになっていたから何かあるとは思っていたけどさ。でも最後の犯人との対決はかなりハラハラさせられたわね。終盤のストーリー運びは前作より良かったんじゃないかしら。サスペンスの盛り上げ方がかなり良かった。これはもう「秘められた恋~」なんて甘ったるいタイトルじゃなくて「生き埋め殺人事件」とかで良いんじゃない??

 3作目はまだ翻訳が出てないけど、爆発物担当の女性捜査官が億万長者と協力して事件を捜査する話らしい。ヒーローが億万長者ってところがちょっと気になるけど出るかな?

秘められた恋をもう一度 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション(ロマンス・コレクション))

秘められた恋をもう一度 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション(ロマンス・コレクション))

  • 作者: シェリー・コレール,水川玲
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2016/09/21
  • メディア: 文庫
The Buried (The Apostles) (English Edition)

The Buried (The Apostles) (English Edition)

  • 作者: Shelley Coriell
  • 出版社/メーカー: Forever
  • 発売日: 2014/10/28
  • メディア: Kindle

無断転載禁止 copyright © 2018 BOOKWORM