ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

嵐の淵で サンドラ・ブラウン

 2013年刊行だからそこまで古くないけど、少し前の作品。ヒロインは作家で昔、姉が殺された事件がトラウマになっていて、その事件を題材にした小説を出版したら、何者かに狙われるようになった。ヒーローはその殺された姉の元恋人。当時の事件の真犯人を2人で探すうちに惹かれあうという話。良くできたサスペンスで面白かったけど、真犯人がわかってもそこまで えぇーっ!という感じではなかった。全体的に割と想定内の展開だった気がする。

 個人的な好みでは、ヒーローのキャラクターがあまりタイプじゃなかったので、ロマンスに関しては、あまり萌え要素がなかった。ヒーローは飛行機のパイロットで、かつては大手の航空会社に勤務していたけど訳あって辞めたあとは、チャーター機パイロットをしている。昔から不良っぽくて、今もチョイ悪でやさぐれた感じなんだけど、その中途半端にガラが悪いところがなんだかイマイチ。ヒロインの姉は病的なほど歪んだ性格だけど(この作者のサスペンスにはいつもこういうちょっと倒錯したキャラクターが出てくる気がする。)それがわかってるのにつきあってたところもなんか嫌だわ。

 嫌味な検事や引退して世捨て人になってる刑事、ヒロインのゲイの義兄とか脇役も個性的で、退屈することなく読めたけど、肝心の主人公2人の魅力がちょっと弱い気がしてそこが残念だった。サンドラ・ブラウンほどの大御所作家なら大きなハズレはないので無難に面白かったけど、この作者ならもっと面白いのが書けたんじゃないかという気もする。昔の新潮から出てた頃のほうが良かったような。最近サンドラ・ブラウンをあまり読んでなかったからわからないけど。 

嵐の淵で (集英社文庫)

嵐の淵で (集英社文庫)

  • 作者: サンドラ・ブラウン,林啓恵
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2013/12/13
  • メディア: 文庫
Low Pressure (English Edition)

Low Pressure (English Edition)

  • 作者: Sandra Brown
  • 出版社/メーカー: Grand Central Publishing
  • 発売日: 2012/09/18
  • メディア: Kindle

 

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