ロマンス小説感想日記

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海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

求婚はある日突然に ヴィヴィアン・ロレット

 この作家の翻訳された作品としては2作目だけど、こちらが本国でのデビュー作で、Wallflower weddingsシリーズの1作目。まあ、それなりに面白かったけど、特筆すべきことは何もない至って普通のストーリー。ここまで普通だと書くことがなくて困るな。ヒロインは芸術家肌の両親がいつも突飛な行動をしているせいで、真面目な男性と地に足のついた結婚をして落ち着いた暮らしをしたいと思っている。ヒーローは放蕩者だけど良い人で、父親を火事で亡くしたことから、火傷が専門の病院を開きたいと思っている。ヒロインの兄がヒーローの親友で、家族ぐるみのつきあいをしている幼馴染。ヒーローが病院のための資金を調達するには遺産を相続しなければならず、それには、祖母のお墨付きのきちんとした女性と結婚しなければならず、ヒロインと偽装婚約することに。元々お互い憎からず思っていたので、婚約者のふりをしているうちに恋に落ちるというお話。ヒーローもヒロインも好感の持てるキャラクターだし、ストーリー展開も悪くはないけど、あまりにもありきたりで、読んで一週間もしたら内容を忘れそう。たぶん、この手の小説をあまり読んでいない人なら楽しめると思うけど、色々読んでる人だと物足りなく感じると思う。ここが良くないといった減点ポイントはないんだけど加点すべき点もないというか、刺さるところがないのよねえ。この作者の「秘密の恋文は~」のほうは読んでいないけど、もしかしたら、そっちのほうがデビュー作から成長して面白くなってるのかもね。

 この作品の原書は、Avon Impulseというレーベルから出ているみたいで、Avon はアメリカの有名なロマンス小説のレーベルだけど、Impulseは新人作家の作品をまず電子書籍で出して反応が良ければその後で紙の本を出すというシステムらしい。有名作家はAvon Booksから電子と紙と両方出して、新人作家はAvon Impluseでまずは電子からということね。ちょっと前に読んだ、シャリス・マイケルズも原書は確かAvon Impulseだったと思うけど、あっちのほうが面白かったな。 

求婚はある日突然に (ライムブックス)

求婚はある日突然に (ライムブックス)

  • 作者: ヴィヴィアン・ロレット,岸川由美
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2017/08/09
  • メディア: 文庫
Daring Miss Danvers: The Wallflower Wedding Series (English Edition)

Daring Miss Danvers: The Wallflower Wedding Series (English Edition)

  • 作者: Vivienne Lorret
  • 出版社/メーカー: Avon Impulse
  • 発売日: 2014/05/06
  • メディア: Kindle

 

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