ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

甘美すぎた誘惑 ビバリー・バートン

 ビバリー・バートンをもう一冊。Griffin Powellシリーズ5作目。このシリーズの「暁の予知夢」をずいぶん昔に読んだけど内容を覚えてないな・・。脇役にグリフィン・パウウェルという探偵がいたけど、彼がシリーズ通して出ているのかな。

 それにしても下衆なヒーローだったわね。ヒロインに出会ってからは多少改心したので、ロマンス小説のヒーローとしてはギリギリセーフという感じかな。でもプレイボーイぶりが少々度を越してるので人によってはアウトかもね。ヒロインは家柄の良いお金持ちのお嬢様。この作者はチョイ悪ヒーローとお嬢様ヒロインの組み合わせが好きらしい。

 サスペンスの出来はそれほどでもないのだけど、登場人物の人間関係がドロドロで、昼メロのような俗っぽさの中に、悪趣味だと思いながらもつい読んでしまう面白さがある。被害者の義兄をはじめ、相棒の元妻と関係を持ってひねくれた満足感を得ている巡査部長とか、気持ち悪いキャラクターが多いけど、嫌悪感を逆手に取って怖いもの見たさで読ませるのが狙いで、このエログロが作者の持ち味なんだと思う。

 事件はよくある連続殺人で、関係を持った女性が次々殺され、容疑者にされたヒーローが真犯人を探すというストーリー。殺された女性の従姉がヒロインで、最初はヒーローのことを疑っていたけれど、彼を知るにつれ無実だと思うように。プレイボーイのヒーローが清純なヒロインと出会って真の愛に目覚めるのはお約束だけど、それまでが節操なさすぎたので、永遠の愛を誓われても説得力に欠けるわね。甘いロマンスではないけれど、ソープオペラ風の扇情的なサスペンスが面白い作品だった。

甘美すぎた誘惑 (MIRA文庫)

甘美すぎた誘惑 (MIRA文庫)

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