ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

ザ・プラスワン マリハラがつらくて、カレを自作してみた。 サラ・アーチャー

 新人作家のデビュー作だし、あまり期待できないかな・・と思いつつ読んでみたら、ものすごく面白いというわけではないけど意外と良い話でそれなりに楽しく読めた。

 ヒロインはシリコンバレーで働くロボットエンジニア。人付き合いが苦手で恋人もいない。妹がもうすぐ結婚するので、母親から結婚式に同伴する彼氏を見つけろとせっつかれている。母親に勧められた男性とデートしてみたけど悲惨な結果に終わり、自暴自棄になって会社の部品を勝手に使いロボットの彼氏を作ってしまう。そのロボットは、彼女のことを理解し、いつも優しく気遣ってくれて絶対に彼女を傷つけないようにプログラムされている完璧な恋人で、家に持ち帰って一緒に暮らしながら人間らしくなるように色々教えているうちにヒロインは恋に落ちてしまって・・というストーリー。でも人間とロボットの恋が実るはずないし、“SFロマンス”と書いてあるけど、現実世界の話だからまさか魔法でロボットが人間になるわけじゃないだろうし、このロマンスは一体どこに行き着くのかと興味を惹かれた。結局ヒロインが人間関係で大切なことは何かに気づいて成長するという、チックリットによくある展開だったけど、納得のいくエンディングで悪くなかったと思う。

 着想は面白く、本当にこんなロボットがいたらいいなあと思ったけど、デビュー作だからか語り口がやや冗長で、上手い作家が書いたらもっと爽快感のある展開になったんじゃないかと思う。ヘレン・フィールディングやソフィ・キンセラには及ばないけど、新人作家にしてはまあまあかな。購入する予定じゃなかったけど、電子書籍のポイントがあったので買ってみた。ハズレではなかったのでまあ良しとしよう。

 

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 それにしても小学館文庫が今になってチックリットを出すと思わなかったわ。このジャンルは最近はさっぱり翻訳が出なくなってたのに意外だった。でも小学館は以前アナ・トッド(←先日このブログでこきおろしてスミマセン)を出してたし、たまに変わったのを出すわよね。またロマンス小説を出してくれないかなあ・・・。

 原書の情報を見ていて最近面白そうだと思ったのが、Alice ClaytonとChristina Laurenで、どちらも笑えるロマンスでかなり人気のある作家みたい。Alice Claytonの“Wallbanger”はロマンス小説なのにGoodreads Choice AwardのHumor部門にノミネートされていて、ratingも17万越えだからきっと面白いと思うのよね。少し前ならこういうのはマグノリアロマンスが出してくれてたけど、あそこはもう廃刊なのかな?今はこの手の作品を出してくれる出版社がなくなっちゃって悲しい・・。小学館が出してくれたり・・・しないよねぇ。

 笑えるロマンスと言えば、昔好きだったのがジェニファー・クルージーで、文庫で出てるのを全部読んで(ライムブックスと二見と集英社が出してたと思う)ハーレクインも数冊出てたからそれも読んだ。ちょっと癖のあるユーモアで好みが分かれるかもしれないけど私は結構好き。ハーレクインのほうが癖がなくて読みやすいかも。笑えるロマンスが読みたい時にどうぞ。ハーレクインだったらRITA賞受賞の「危ない恋人」(←昔のブログにちょっとだけ感想を書いてた)がおススメです。

 

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