ロマンス小説感想日記

ロマンス小説感想日記

海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

あやまちの求婚は真夜中に アマンダ・クイック

 久しぶりにアマンダ・クイックを読んだらとても面白かった。ヒロインは、J・A・クレンツ名義のロマサスのヒロインをそのまま摂政時代の令嬢にしたような飄々としたタイプで、すぐに向こう見ずな行動に走ってしまうところが危なっかしく、ちょっと抜けてるところが可愛い。ボケっぷりが最高で何度も笑わせてもらったわ。真面目で貞節を重んじている堅物のヒーローがヒロインに振り回されるのが本当に楽しかった。脇役のヒーローの友人とヒロインの従妹もなかなか面白いキャラで、主役カップルに加えて、この2人のロマンスも楽しめるお得なストーリー。

 ヒロインの亡くなった兄のスパイ疑惑に関するサスペンスがロマンスとうまく絡んでいて、兄の味方ばかりするヒロインにヒーローが嫉妬したりする展開が上手いと思った。ヒロインの、自分の一族に対する帰属意識が強いところなんかも、クレンツ名義の作品に通じるものがあって、別名義で書いていて時代背景が違ってもやっぱり作風は同じだなと感じた。

 これは原書が1991年刊行の比較的初期の作品だからか、ロマンスが濃い目で二人のイチャイチャぶりも楽しかった。この作者らしいコミカルなストーリーの、楽しいヒストリカル・ロマンスだった。

無断転載禁止 copyright © 2018 BOOKWORM