ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

黒衣の天使と危険な恋 ベッカ・フィッツパトリック

 トワイライトが大ヒットした後、色んな出版社が似たようなのを出していたけど、これもその1つで、ヴァンパイアは出てこないけど堕天使(?)が出てくるヤングアダルト向けのパラノーマル・ロマンス。この手のものは当時、リシェル・ミードの「ヴァンパイア・アカデミー」や、P・C・キャストの「ハウス・オブ・ナイト」、カサンドラ・クレアの「シャドウハンター」、メリッサ・マールの「妖精の女王」あたりを読んだけど、どれもいまいちハマれなかった。

 これはややこしい設定はないし、アクションやバトル系ではなくミステリー系で、ヒロインが何者かに命を狙われて、犯人は誰なのかという謎解きがメインのストーリーだから読みやすかったけど、対象年齢が低めなのか、内容が単純すぎて大人が読むと物足りない。ミステリー風味のアーバンファンタジーという基本的なところ良いと思うので、この薄っぺらい内容をもう少し充実させてくれたら面白くなったと思う。結末が気になったので一応最後まで読んだけど、何だかご都合主義な結末だった上に、4部作なのに1冊しか翻訳されてないから、中途半端な感じがしてスッキリしない。恋には興味のない(その割にモテる)ヒロインが、彼が自分を殺そうとしているのではないかと思いつつも、陰のある謎めいたヒーローに惹かれるというゴシック風ロマンスは悪くはないけれど、キャラクターがステレオタイプで個性が弱く、面白味に欠けるかも。全体的に劣化版トワイライトという印象が否めず残念だった。

黒衣の天使と危険な恋

黒衣の天使と危険な恋

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