ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

運命の扉をあけて スーザン・イーノック

 スーザン・イーノックは10年位前には翻訳もたくさん出ていて結構人気の作家だったように思うけど、2016年に出たこの作品を最後に翻訳が止まっているわね。昔数冊読んだけど私はこの作者のヒストリカルはそんなに好きじゃなくて、唯一面白かったのが現代ものの「恋に危険は」だった。最近は中世ではなく摂政時代のハイランダーを主人公にしたロマンスをずっと書いていて本国では今も売れているみたい。Amazon.com2021年上半期のBest Romance20冊に最新作の"Hit Me With Your Best Scot"が入っていた。

 これはScandalous Highlandersシリーズの2作目。全4作のシリーズなのに不評だったのか2作しか翻訳されていないのね。読んでみると確かにあまり面白くないな・・・。イングランドへやってきたハイランダーのヒーローが敵対する氏族の娘と恋に落ちるというあらすじが面白そうで期待したけど、ハイランダーらしからぬ理性的なヒーローとやけに分別のあるヒロインで、ロマンスがいまひとつ盛り上がらない。こういう禁断の恋はもっと情熱的に突っ走ってほしいなあ。ヒーローの兄が、自分は好きな女性と恋愛結婚するくせに弟には政略結婚を押し付けようとするのってどうよ?ひどい兄貴だなと思ったけど、彼が主役の1作目を読んでいないせいか、どういう人物なのかあまりよくわからなかった。ストーリーもいまひとつで、氏族間の対立がどうのこうのという話が退屈だった。そもそも何故対立しているのかがよくわからないし、勢力争いにすごい戦略があるわけでもなく読みどころがない。後半二人がハイランドへ逃亡するあたりから話が盛り上がって持ち直したので、全体的な印象としてはまあまあかな。久しぶりにS・イーノックを読んでみたけど昔と変わらずあまり好みの作風ではなかった。

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