ロマンス小説感想日記

ロマンス小説感想日記

海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

階上の妻 レイチェル・ホーキンズ

 「ジェーン・エア」を改作したサスペンスということで、原書も評判になっていたし興味があったので読んでみた。登場人物の名前もジェーンとロチェスターだし、割と元ネタに近い感じかなと思っていたのだけど、結構なイヤミスに改変されていた・・。

 孤児で里親の元を転々として育ち、何やらいわくつきの過去があるらしいジェーンは、高級住宅街の住人相手にドッグウォーカーの仕事をしていたところ、豪邸に住み高級車を乗り回すハンサムなエディ・ロチェスターと出会う。妻を亡くしたという彼はジェーンに気のある素振りを見せ、裕福な男性に関心を寄せられたジェーンは有頂天になり、二人は付き合い始める。交際が発展しついに婚約するけれど、"階上の妻"の存在が・・というストーリー。着想は面白いし、ジェーンとロチェスターと"階上の妻"の奇妙な三角関係が一体どうなるのかと先が気になって一気読みだったけど、結末にはちょっと脱力した。ヒロインがもう少し共感できるキャラクターだと良かったんだけどなあ。ロチェスターも最初は魅力的な男性に思えたんだけど・・。ジェーン・エアがこんなイヤミスになるとはねえ。こういう改作ものは、元ネタのアレンジの仕方を楽しむという側面があるので、そういう意味ではなかなか面白い作品だったけど、純粋にサスペンスとして見ると、そこまでの出来ではないかな。

無断転載禁止 copyright © 2018 BOOKWORM