ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

オリジン ダン・ブラウン

 ダン・ブラウンは昔好きで、「天使と悪魔」「ダ・ヴィンチ・コード」「デセプション・ポイント」「パズル・パレス」までは熱心に読んでいた。その後ちょっと離れていたので、計算してみたらこの作家を読むのは15年ぶりだわ。「インフェルノ」は映画を見たから小説はパスすることにして最新作を読んでみた。

 この「オリジン」は「ダ・ヴィンチ~」の頃のような画期的な面白さではなかったように思うけど、深淵なテーマをわかりやすいエンタメとして読ませる手腕は流石で、相変わらずのページターナーだった。

 このシリーズはラングドン教授と行動をともにする、ボンド・ガールみたいな魅力的な女性が毎回出てくるけど、(とは言え教授はジェームズ・ボンドと違って草食系なので、その女性とどうにかなるわけではない。)本作のアンブラさんは美術館の館長で、何とスペインのハンサムな次期国王が一目ぼれしてプロポーズしたという超絶美女!でも幼い頃にかかった病気のせいで不妊だから、子供を産めない女は国王の妻にふさわしくないと身を引こうとしているとか、何そのハーレクインロマンス!?と思わずツッコミを入れてしまった。作者は何を思ってそんな設定にしたのかしら。まあサスペンスなので、王子が子供の産めないフィアンセを始末しようとしてるのか?!みたいな展開になるんだけどさ。アンブラは才色兼備の素敵な女性で、教授の補佐に徹して出しゃばったりせず良いのだけど、何だか完璧すぎて面白味がないのよね。(この作者は昔から女性のキャラクターの描き方がちょっとイマイチだったような。)教授もせっかく美女と知り合ったんだから、少しくらいちょっかい出してみればいいのにと思うけど、堅物キャラだからそれはないわね。

 天才科学者の世界を揺るがすような発見というのが、さんざん引っ張った割にはそこまで驚くほどのものでもなかったような気はするけど、凄すぎるAIの技術とか、宗教と科学の対決とか、いつもながら蘊蓄に感心させられ面白かった。

 有名作家の人気作なのでネット上にレビューが溢れているし、今更感想を書くまでもないかと思ったけど、せっかく読んだので一応記事にしておきました。

 

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