面白いと評判のフロスト警部シリーズ。今更ながら読んでみることに。長編はかなりのページ数なので、まずは試しに短編を。(クリスマスがテーマのアンソロジーですが、他の作家は読んでいません。)
読んでみて良かった!こんなに笑えるミステリーだとは。翻訳小説だと作者のユーモアについていけないこともよくあるけど、これは良かった。口の悪いフロスト警部のセリフをとても上手く訳してあって本当に面白い。ふてぶてしくて下品で、何なのこのおっさん?!と思いながらもどこか憎めないキャラクターで、人気があるのも納得だわ。100ページくらいの短編なので、そこまで複雑な事件ではないけど、短いなりにうまくまとまっていたし、クリスマスの日に出勤して不満たらたらの警官たちの仕事ぶりを面白おかしく描いていて、彼らの会話を読んでいるだけでも楽しかった。
↑長編はこの表紙なので、あまり女性向けではないかと思い読んでいなかったけど、もったいないことをした。そのうち読もう。
ちなみにR・D・ウィングフィールドさんは2007年に亡くなられているけど、その後、James Henryという作家が、巡査部長時代のジャック・フロストを主人公としたシリーズを4作、Danny Millerという作家がその続編を2作書いていて (全て未訳) 、本国での人気が伺えるわね。