これは全く面白くなかった。頭のネジが外れた女のわけのわからないモノローグを延々と読まされた上に、最後まで読んでもオチがない。(作者はあれでオチをつけたつもりかもしれないけど、お粗末すぎてハァ?と言いたくなる。)何か凄いどんでん返しでもあるのかと思って読んでいたけどなかった。
ミセス・マーチには作家の夫がいて、彼の新作の主人公の醜い娼婦は自分をモデルにしているのではないかと疑いはじめ、そこからどんどん妄想を膨らませてとんでもないことを考え出し・・・というストーリー。かなり精神を病んだ主人公だけど、全く共感できない変人で、この話のどこが面白いのかわからなかった。最初から最後まで楽しめる要素が何もなく、自分には良さがわからない作品だった。映画化されるという話だけど、今のところプロジェクトは進展していないようだし、これは本当に製作されるのかなぁ。
新人作家のデビュー作で、原書の評価もあまり高くないので特別読みたいとは思っていなかったけど、翻訳系の蔵書が少な目の地元の図書館に入荷しているのを目にして借りてみたのよね。やはりハズレだったわ。表紙の写真はインパクトがあって目を惹くので、この装丁をデザインした人は上手いと思うけど、褒められるのはそれだけだな。