やっと読めた!エイミー・ベンセン シリーズの最終巻。前作からかなり待たされての刊行だったけど、原書の3作目と4作目、2冊分を1冊にまとめて出したからかな。(4作目は短編だから1.5冊分か。)1年以上間が空いたから、前作までの細かい内容を忘れてたけど、今作はエイミーの兄、チャドが主役で、事件を引き起こした彼の側のストーリーが書かれていて、前作までと視点が変わっていたので問題なく読めた。これってなかなか上手い構成だと思う。1、2作目では謎に包まれていた事件の真相を、3作目で兄の話を書くことで、事件をおさらいしながら種明かしができて、さらに主人公が交替したことで目先も変わって面白い。ロマサスでも時々、主人公が変わらずに続くシリーズがあるけど、やっぱりずっと同じだと途中でちょっと飽きてきたりするもんね。
それにしてもチャドってものすごく危険な男だわね。リアムが可愛らしく思えるくらいヤバい奴だった。リアムもなかなか素敵なヒーローで、傲慢な億万長者でありながらエイミーにベタ惚れで、彼女に対しては保護欲満載なところが良かったけど、チャドの危険な魅力も捨てがたい。(危険な男だけあって、やっぱりというか、叩いたり縛ったりする傾向がちょっぴりあったりして・・)チャドが恋に落ちるジアもなかなかの女性で、危機的状況にあっても弱さを見せまいと必死なところがいじらしい。エイミーが、長年の逃亡生活のせいで今にも壊れそうな脆い感じがするのに対し、ジアにはもう少し強さが感じられるからチャドのように危険な男性とも張り合えて、お似合いのカップルだった。
この本は3作目と4作目が1冊になってるけど、3作目までで、おおかた事件は解決するので、4作目は長めのエピローグみたいなものかな。4作目はまたエイミーとリアムが主役で、事件の後始末的なサスペンスが少しと、ついに2人が結婚するまでの話で、最後にラブラブな2人の幸せそうなエピソードが読めて良かった。このシリーズはこれで完結だけど、この作者の他のシリーズも面白そうなので、翻訳を出してくれないかなあ。
Forsaken (The Secret Life of Amy Bensen Book 3) (English Edition)
- 作者: Lisa Renee Jones
- 出版社/メーカー: Gallery Books
- 発売日: 2015/08/18
- メディア: Kindle版
Unbroken (The Secret Life of Amy Bensen Book 4) (English Edition)
- 作者: Lisa Renee Jones
- 出版社/メーカー: Pocket Star
- 発売日: 2015/09/07
- メディア: Kindle版