ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

愛と運命にさまよい ジェイン・アン・クレンツ

 久しぶりに読んだジェイン・A・クレンツ。二見文庫の表紙がイラストの頃のはだいたい読んだけど、それ以降の超能力者のシリーズとかはあまり読んでないな。今作は1992年に書かれた割と初期の作品だからか、そこまで複雑なミステリーではなく割とロマンス色が強め。MIRA文庫のクレンツは何冊か読んだけど、どれもそんな感じだった気がする。「愛と運命~」という仰々しいタイトルにそぐわず、この作者らしいどこかすっとぼけたところのある主人公たちが面白かった。

 ヒロインがヒーローの家にやってきて対面する場面も、緊張感漂う雰囲気の中、なぜかヒーローの飼い犬が口に餌皿をくわえてヨダレをたらしていたりするのが笑える。作者も狙って書いてるんだろうけど面白過ぎるわ。ヒロインが魔族と呼ぶ変わり者の一族も、どんな恐ろしい人たちなのかと思ったけど、自己中ではあるけど根っからの悪人ではなく、悪気はないけど一族の会社にダメージを与えるはた迷惑な存在という感じで、いかにも金持ちの一族にいそうなタイプなのが上手いと思う。恐ろしい陰謀があるわけでもなく、そこまで邪悪な人も出てこないけど、ヒーローとヒロインが不甲斐ない親戚たちのトラブルを解決しながら企業内の不正を暴いていくストーリーがなかなか面白い。結局のところ一族の人たちも、みんなしてヒロインをこき使ってはいたけど、彼女のことを家族の一員のように思っていて、最後の結婚式のエピソードでみんなヒロインの味方してるのが微笑ましかった。作者の持ち味が感じられる良い意味でユルいミステリーが楽しい作品だった。 

愛と運命にさまよい (MIRA文庫)

愛と運命にさまよい (MIRA文庫)

  • 作者: ジェイン・A.クレンツ,Jayne Ann Krentz,琴葉かいら
  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2011/01
  • メディア: 文庫
FAMILY MAN

FAMILY MAN

  • 作者: Jayne Ann Krentz
  • 出版社/メーカー: GALLERY
  • 発売日: 2010/05/01
  • メディア: ペーパーバック

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