ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

この恋は、はかなくても J・T・ガイシンガー

 Dangerous Beauty3部作の1作目。最近はロマサスも1巻で話が完結しないパターンが増えてきた気がする。これも続き物。このヒーローは、作者の別のシリーズにも顔を出していた思い入れのあるキャラクターだそうで、彼の物語は1冊では収まらないということで3部作になったらしい。なるほど、作者のお気に入りだけあってとても面白かった。

 元軍人のヒーローはレバノン系のアメリカ人。現在はセキュリティ会社で仕事をしていて、ロシアンマフィアの依頼で、彼の元から逃げてメキシコで暮らしている妻の監視をしている。金持ちの我儘女だと思っていたけど、彼女が路地でチンピラに絡まれているところを助けたのがきっかけで親しくなり、実はそのマフィアにひどい虐待を受けていて命がけで逃げ出したのだと知り、彼女を守ろうとする。ロシア人のヒロインは、健気で可愛いけど逆境に立ち向かう強さも持ちあわせている素敵な女性だから、ヒーローがメロメロになるのも納得。前半は2人が知り合ってから親しくなっていく様子が書かれていて、一緒に映画を見に行ったり観光に出かけたり、付き合い始めのカップルがウキウキでデートしているみたいで可愛い。彼女を笑わせようと冗談ばかり言うヒーローに、ユーモアで返すヒロインの会話が面白い。この作者はセリフの書き方が上手いな。そんなほのぼのムードから一転して後半は緊迫した状況になりハラハラドキドキの展開。ロシアンマフィアがヒロインを取り戻しに来て壮絶な戦いになる。前半が甘々のロマンスで後半がドキドキのサスペンスという構成もメリハリがあって良いわね。すごく面白かったけど、続きが気になるところで終わってるのよ。次作も出してほしいわ。

 脇役で出てきたヒーローの上司とその妻がなかなかの存在感で、面白いキャラクターだったけど、この二人は別のシリーズのWicked Sexyという作品の主役だったみたいで、そっちも面白そう。

  余談だけど、この作品の原書はMontlake Romanceというところから出版されている。北米ではAmazonが出版業に進出していて、そのロマンス小説部門がMontlakeなのよね。面白い作品をたくさん出版している注目のレーベルみたいで、この作者はそこからデビューして人気が出た作家らしい。Amazonも手広く商売してるわね。

Dangerous Beauty (English Edition)

Dangerous Beauty (English Edition)

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