ロマンス小説感想日記

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海外のロマンス小説やミステリー小説のブックレビュー

白墨人形 C・J・チューダー

 作者自身が大ファンだと言うスティーヴン・キングに対するオマージュ作品だそうで、確かに4人の少年が死体を見つけるストーリーは「スタンド・バイ・ミー」っぽいかも。ホラー風味のミステリーでグロい描写も若干あるけど読みやすく面白かった。

 ほとんどの登場人物が何かしらの罪を犯し秘密を抱えていて、主人公も悪人ではないけれどちょっと病んでて盗癖もあるし善人とは言えない。事故で顔が半分潰れてしまった美少女とか、その少女を愛しているアルビノの教師とか、主人公の母親は中絶クリニックの医師だし、インパクトありすぎのキャラクターばかりで凄い。過去と現在を交互に書きながら、少しずつ謎が明らかになっていく展開が上手く、最後まで緊張感が持続するストーリーだった。

 全体的に暗くて読後も爽やかとは言えないけど面白いのは確かで、人物描写がものすごくリアルで人間の本質を突いているし、オカルトめいた不気味なストーリーの中にも意外と深いテーマがあり、カルマについて色々考えさせられた。

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