ロマンス小説感想日記

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海外ロマンス小説、翻訳ミステリーのブックレビュー

座席ナンバー7Aの恐怖 セバスチャン・フィツェック

 S・フィツェックはドイツの作家で本国ではかなり人気があるらしい。これは飛行機に乗った精神科医が事件に巻き込まれる"タイムリミット航空サスペンス"とのことで、あらすじがリーアム・ニーソンの映画っぽいなと思いつつ読んでみたら、まさにそんな感じのストーリーだった。

 出産間近の娘に会うため、飛行機恐怖症なのに飛行機に乗った主人公のマッツ。すると何者かが彼の携帯に電話してきて「娘の命が惜しければ今乗っている飛行機を墜落させろ」と言う。なかなか突飛な設定のサスペンスで、妊娠中の娘がHIVに感染していたり、飛行機の乗務員に危険な過去があったり、衝撃的な展開で読者の度肝を抜くストーリーは確かにページターナーだと思った。崇高な大作という感じではなく、ショッキングな要素を詰め込んで盛り上げる感じの俗っぽいサスペンスだけど面白かった。閉じ込め症候群って凄いな・・。キャラクターにもっと深みがあればさらに良かったけど、人物描写はいまひとつで共感できるような登場人物がいなくて残念。まあキャラクターよりもストーリー重視のサスペンスなので仕方ないか。結末もインパクトがあったし、最後までハラハラドキドキの連続で勢いのあるストーリーが良かった。

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