ロマンス小説感想日記

ロマンス&ミステリー小説感想日記

海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

レジェンド マリー・ルー

 

 ディストピア系YA小説の中でも屈指の面白さ!このジャンルは一時期結構読んでいたけど、似たようなのが多くて飽きてしまい最近は遠ざかっていたのよね。これは原書も評価が高くて良さそうなので久しぶりに読んでみたらとても面白かった。4部作みたいだけど1作目しか翻訳されていないのが残念すぎる。

 主人公のジューンとデイはどちらも15歳の設定だけどかなり大人びていて、実際20歳くらいだと言われても違和感ないと思う。ジューンは天才児で飛び級で大学に入り速攻で単位を取って卒業し、軍の将校として働いているし、デイも政府に反発して一人で破壊工作を行ったりと、二人ともいくら頭が良くても15歳でそれは無理じゃないかということを成し遂げている。ヤングアダルト小説の括りに入れるために無理矢理ティーンエイジャーの設定にしたような印象で、子供っぽさはあまりないので大人が読んでも十分楽しめると思う。

 近未来のアメリカは西側の共和国と東側のコロニーに分断されていて、共和国の裕福なエリート一家出身のジューンと、スラム出身のデイは敵対する立場にあり、その人生が交わることはなかった。ところが共和国の恐ろしい陰謀に巻き込まれたことで2人は出会い、真実を探るうちに同志として協力し合うようになり、一緒に陰謀に立ち向かっていくというストーリー。ジューンもデイもカリスマ性が感じられるキャラクターで、バトルアクション版のロミオとジュリエットみたいなロマンスがとても良かった。兄弟愛が感動的で泣けるし、アクションとドラマの詰まったストーリーに引き込まれた。400頁ちょっとでこの手の小説にしては短くまとまっているし、込み入った設定がなくて読みやすいのでおススメ・・と言いたいところだけど、続きが気になっても翻訳されてなくて読めないからなぁ・・。 

 

Legend: The Graphic Novel (English Edition) Prodigy: The Graphic Novel (Legend Book 2) (English Edition) Champion: The Graphic Novel (Legend Book 3) (English Edition)

↑ Graphic Novel になってます。

 

無断転載禁止 copyright © 2018 BOOKWORM