ヴァージンリバー シリーズ2作目。Netflixの人気ドラマの原作小説。ドラマは現在シーズン5の10話までが配信中で残りの2話が11月末配信予定、シーズン6の製作も決定しているとのことで、私は見ていないけど、こういうハートウォーミングな田舎町のドラマって根強い人気があるのね~。あらすじを見たところ小説のストーリーをだいぶ変えているみたい。ロマンス小説はハッピーエンドがお約束なので、運命の相手と結ばれたら末永く幸せに暮らすわけだけど、何シーズンも続くドラマで主役カップルがずーっとラブラブ状態だったら視聴者が退屈しちゃうもんね。
本作の主役は、ジャックの店で料理人をしているジョンと、幼い息子を連れてDV夫から逃げて来たペイジ。ジョンはスキンヘッドでいかつい顔、体の大きな元軍人という怖そうな見た目とは裏腹に、女性に対しては奥手で、シャイな性格の優しい男性。凶悪な元夫がペイジを追ってきてジョンが彼女を守るという、予想通りの展開であまり意外性はなかったけれど、ゆっくり進行する2人のロマンスが良かった。前作の主役のジャックとメルの出番も多かったし、警官のマイク、ジャックの妹ブリー、高校生カップルのリックとリズにも色々と大変なことが起き、盛沢山な群像劇が楽しめるストーリーだった。(それにしてもこのシリーズは登場人物の名前に捻りがないわね。男性陣は、ジャック、ジョン、ジョーとかJのつく名前がやけに多いし・・。)
悪くはなかったけど、最近のロマンス小説は、エミリー・ヘンリーとかコリーン・フーヴァーとかの新しい作家がユニークな作品を書いているから、それと比べるとロビン・カーの描くキャラクターはステレオタイプでやや古臭く感じた。ストーリーも一昔前の価値観に基づいているような感じで、欧米でこれを読んでいるのは年齢層が高めの女性だろうなと思った。ハーレクイン風の典型的なロマンス小説で、恋愛が美化されているところがあるので、ドラマのほうが現実味があって面白いかもしれないわね。
ちなみに私は映画はロマンスよりもアクション系を見ることが多いけど、Netflixのロマンス映画で先日見た「カレとカノジョの確率」は良かった。軽いラブコメかと思ったら意外と良い話だった。YA小説が原作の可愛らしいロマンスで、小説ではヒロインが高校生の設定だけど映画では大学生になっている。