ロマンス小説感想日記

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海外ミステリー、ロマンス小説のブックレビュー

秘密と嘘と贖罪と 3部作 ナディア・リー

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 kindle unlimitedで読めるナディア・リーのロマンス小説。この作家は電子書籍のみの販売だから、あまりギャラの高い翻訳者を使えないのか、文章がラノベ調というか、ちょっと安っぽいのが気になるけど、事故で死んだと思われていたヒロインが実は記憶を失い別人として生きていたというストーリーが面白そうだったので読んでみた。

 これは3作に渡って話が続いているシリーズもので、全部読まないと完結しないのよね。3冊合わせるとかなりの頁数で、作者も気合を入れて書いた大作なんだろうけど、やや間延びした印象で、もう少し短くまとめたほうが良かったと思う。この作家はあまり長編には向いていないような・・。これまでは比較的短い作品が多かったよね?

 苦悩するヒーローのシリアスなロマンスだけど、メロドラマっぽい大仰な設定と軽めの文体が相まって、あまり切なさは感じられなかった。家族に縁を切られたヒーローは気の毒だけど、ヒーローの母親の言動が支離滅裂で頭がおかしいとしか思えず、悪役としていまひとつ説得力が足りない。娘を亡くして人が変わってしまったというけど、元々サイコパスだったんじゃないか?ヒロインの命を狙っていた犯人に関してもツッコミどころ満載で、これだけの長編の割には雑なストーリー。彼女のタトゥーが消えていた理由も結局わからなかったし。

 ここまで長くなければロマンスはドラマティックで面白いんだけどねぇ。1巻目は2人の出会いや何やらでそこそこ楽しめたけど、2巻目はやや失速、3巻目は、犯人が野放しになっていてヒロインが命を狙われているのに、呑気に結婚式の準備をしている話が延々と続くもんだから流し読み。1冊分の内容を無理やり3冊に引き延ばしたようなストーリーでイマイチだったな。

 

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